2010年9月18日土曜日

私のポン!出産体験記3 ーもといくん編ー(自宅出産)




私達家族は昨年9月初旬にカナダ、トロント市へ引っ越して来た。私にとってカナダ生活、それもトロントのような大都会での生活は生まれて初めてで、私にとって昨年1年間は久しぶりにはっきりと自覚した試練の年だった(その詳細はまたいつか…)。
私は引っ越しの疲れと時差ボケが長引いているのかと思う様な状態が続き、じゃあなぜチャイナタウンに一歩足を踏み入れると吐き気がするのだろう…と不思議に思っていたら、妊娠していたことがわかり、こんな忙しい状況でこんなに早く妊娠出来たことがとても嬉しかった。しかし、私達家族は家庭医(Family Doctor)を探さなくてはならないし、オンタリオ州のヘルスカード(OHIP、日本の健康保険証みたいなもの。移住・帰国し、手続きをしてから3ヶ月後に発行される)もないし、このような状況で、さて一体どうしよう…?としばし夫婦で途方に暮れていた。そんな時に、こちらで知り合い仲良くなったカナダ人の友人から「助産師と一緒に産んでみてはどう?」とアドバイスをもらった。彼女はカナダ人だが、ご主人と一緒にイギリスに5年間程住んでいた間に、助産師のサポートをとおしてロンドン市内の病院で第1子を出産した経験者だった。実は私も日本にいる頃から「いつか自宅出産をしてみたい」と漠然と考えていたので、これは丁度良い機会だと思い、何もわからないまま、とりあえず別の友人から紹介された助産師オフィスに電話をかけてみた。これは後日わかったことだが、私が電話をかけた助産師オフィスはトロント市内でも非常に人気があり、電話をかけた約60%の女性達が順番待ち、という所だった。そんなことも知らず、私は色々質問されるままに答え、受け入れてもらえるか否かの連絡を待つこととなった。2日後に早速電話がかかって来て「受け入れます」と言われ、先ずは病院に行かなくても助産師オフィスにて妊婦検診を受けられるので良かった、良かったと安堵しつつ、初めての検診に行った。そこで私の担当となってくれる助産師2名のうちの1名と会い、多くの女性達は待たなければいけない中、私はとてもラッキーだったと彼女から説明を受けた。私がすぐに受け入れられたのは(1)自宅出産希望だった。(2)第三子の妊娠・出産だった。(3)新しくカナダに移民した。と主にこれら3つの理由からだったそうだ。まだOHIPを取得していなかったのに、このように快く助産師オフィスが受け入れてくれて契約することが出来、ただただ神様の備えを体験し感謝した大きな出来事だった。
今回の妊娠生活は、つわりの有無もよくわからないまま、引っ越しの後片付けや新しい生活、2度のインフルエンザ(家族全員そろってかかりました…)を乗り越え、出産4日前に同じ建物内での1階アパートから2階アパートへの引っ越し、そして引っ越しの後片付けも修了していないうちに、とてもスピーディな自宅出産(今回はもう本当にポンでした)を体験した。助産師さん達もビックリの超安産だった。なんと、もといくんは一人目の助産師さんが到着したのが2:30AM、二人目の助産師さんが到着したのが3:04AM、その約1分後に産まれたのだった(!)。産まれる前の30分間、Lukeが助産師さんを手伝い、ものすごい勢いで汗をかきかき色々と準備している姿がとても印象的だった…。
近年、トロントでも人気が高まっている助産師による妊娠・出産・産後のケア。私にとっても家族にとってもベストな選択だった。妊婦検診も毎回とても丁寧なケアだったし、薦めて下さったサプリメントも(私が出来るだけ薬を避けたいと希望したのを考慮して下さり)ハーブのものだった。えまちゃん&みいちゃんも弟が産まれて来るのを大はしゃぎで喜びながら迎えることが出来たし、私も家族も病院と自宅を何度も往復しなくてよかったので、非常に助かった。
妊娠&出産は個人差があるので、妊婦全員に単純に薦められるものではないと私は考える。私は尋ねられたら、自分にとっては素晴らしい体験だったし、本当に良かった点を話すようにしている。私は妊娠中に、助産師との自宅出産に関して非常に批判的な人達から批判された。初対面の人と話しているうちに、私が自宅出産を計画しているとわかるや否や、相手から急にものすごく批判されたこともある。それほど妊娠・出産って女性にとって個人差があり、感情的になりやすいライフイベントなのだろう。批判された時は哀しかったが、それでも私は神様に拠り頼むことができ、家族や友人達の支えがあって「おだやかな出産」が出来たことを感謝している。子供が3人になってからは「おだやかな日々」とはいかないが、我が家は今日も家族5人ワイワイにぎやかに生活している。

私のポン!出産体験記2 ーみいちゃん編ー




みいちゃんが生まれたのはほんの2年前のことですが、彼女の著しい成長から、なんだかずーっと昔のことのように想えます。みいちゃん出産予定日の1週間前から、また青森クリスチャンセンターの管理人さん家族宅にお世話になりました。今回はえまちゃんと私の2人でお世話になりました。えまちゃんのトイレトレーニングをしながら、毎日暑い中、急な坂道を「よいしょ、よいしょ」と汗をかきかき歩いて運動しました。予定日に受診したところ、「あと1週間待っても産まれなかったら、陣痛促進剤で産みましょう」とお医者さんから言われ、願わくば自然分娩を希望していた私は、次の受診日を確認してくれていた看護師さんに「どうしたら産まれますか?」と懇願の眼差しで聞きました。その看護師さんは待ってました!とばかりに色々とアドバイスしてくださり、私は「とりあえず、また坂道を歩くエクササイズと、足のくるぶしの辺りの教えてもらったツボをlukeに押してもらおう…」と帰り道考えていました。予定日を3日過ぎた夜、lukeにツボを押してもらって眠りにつくと、その3時間後に目が覚め、「痛くないけれど、腰が重たい感じがするので産まれるかも」と思い、病院に電話をかけたところ、「とりあえずすぐ来て下さい」と言われ、lukeと二人でささっと用意して行きました。今回は母が青森まで来てくれたので、眠っているえまちゃんは母に頼みました。病院に着いてチェックしていただくと、もう大分開いているから、産まれます!」と言われ、あまり痛くないのに…と想いつつ横になっていました。朝7時頃になってlukeが何気なく押してくれた足のくるぶしのツボが見事に呼び水になり!突然はっきりした陣痛が体中に走り、今回はしっかり用意しておいたゼリー状のパワードリンクと美味しいグラノーラバーのおかげ(?)で、ぐんぐんみいちゃんが下りて来て、午前9時半頃に「ポン!」と産まれました。これからもう少しいきもうと想っていたら、「いきまないで!はい、身体の力を抜いて。もう産まれますよ!」と言われ、「えっ!?もう!?」と驚いている間に、とっても元気な大きな泣き声でみいちゃんは産まれたのでした^^。体重3876g、身長51cmの元気な大きな女の子でした。
あの「ポン!」の瞬間からもう2年経ちました。みいちゃんはにこにこ笑顔で、お姉さんとはケンカしつつも仲良く遊び、弟のことをとても可愛がってよくお世話してくれます。まみいが一番みいちゃんを尊敬している点は「自分の一番大切なものを他の人達に喜んで差し出せること」です。自分の一番大切な「ナナ」(ブランケット2枚)と「くまちゃん」(ぬいぐるみ)を「はい、どうぞ」と周りの人達にすぐ差し出します。喜んでそれが出来るみいちゃん。まみいはいつも学ばされています。産まれて来てくれて本当にありがとう、みいちゃん。まみいは(そしてもちろん家族全員も!)みいちゃんがいてとても幸せです。